城山三郎はA級戦犯として処刑された唯一の文民広田弘毅にスポットをあてた。
彼は平和外交によって局面を打開しようとしていたにも関わらず、戦犯として処刑されることになる。
なぜこのようなことになったのか。
統帥権を盾に軍部はより強権的になり、さらにその中の若い参謀や佐官たちは中国大陸において謀略を巡らせ、陸軍中央の指示を無視して戦線を拡大していったことが記されている。
この本で印象的だったのは、日本とナチスが真逆であったにもかかわらず、結末として同じような道を歩んでしまったことだ。
日本は始めから終わりまでバラバラだった。
まず天皇の意思は反映されなかった。政府と軍部が対立し、陸軍と海軍が対立し、さらに陸軍中央と関東軍が対立していた。そして関東軍は功名と自らの理念に則って、参謀方部や外務省の意見を無視し続ける。
彼らの行動原理は理念と理想である。
そしてその理念や理想をもたぬものは、責任をあいまいにして終わらせている。
広田は責任者がみな自殺して無責任だとつぶやいたそうである。
みなが、決定者不在の権力に対して、盲目にしたがっている図がよく描かれている。
これが日本の現実といえば、きっとそうに違いないだろう。
過激派か、盲目な奴隷か。右と左を大きく触れ動いた世紀である。
米国経済の先行きは不透明であり、かつ円高となると必ず株価が下がる。
さてこれの意味するものは何か。
そもそも円高とは円の価値が相対的に他の通貨よりも高くなる、もしくは差のついていた通貨と同等の価値になることである。
単純な例で示すと、一ドル120円から80円へと”円高”になれば、一台900万円するベンツが600万円で買えることになる。
円高とは、消費者からすれば質の良い海外製品を安く買えるようになることであり、生活に悪影響がないばかりかむしろいいことなのだ。
ではなぜ円高によって株安になり、政府もメディアも円安にするべきだ、という論調が表れるのか。
ずばり、今の日本の産業がブランド力の弱い高品質製品をなるべく安く輸出することによって利益を上げているからだろう。
円高になると日本製品は、海外では高くなるので価格競争面で不利になる。
ただし、円安になれば価格面で競争力がついてもそれが売上につながるとは限らない。
円安になると、当然海外の物が高くなる、つまり原材料を輸入するときのコストが高くつく。
売上の個数は伸びても、実際の売上高が追いつかなくて赤字になってしまうという恐ろしい事態は、現在お隣の国で見受けられる状況だ。
かの国は、製品のブランド力が日本以上に無いので、高くなると売れなくなる。
価格面でも品質の面でも高パフォーマンスを発揮し続ければ、それは売れるに違いないが、確固としたブランド力のないままでは、やがてそこそこの性能を持った格安の製品を発展途上国が売り出してくる可能性があり(今の中国やインド)、そうなると際限のない価格競争合戦に突入する。
価格競争は消耗戦であり、一人当たりの人件費の高い日本が中国やインドに勝てる訳がない。
そうなると売り方を変えないといけない。でないと、韓国の二の舞を踏むことになる。
円高になると日本製品が売れなくなるとよく聞く。しかし、円安でユーロ高のときにベンツやBMWが不振だなんて聞かない話だ。むしろ最近では、格差が拡大された結果、地域によっては欧州の高級車が飛ぶように売れる地域もあるそうで、結局のところ、価値ある物は多少の価格変動に左右されないということが日本の東京を見ているだけでも分かるのである。
それでもまだ、円安が望ましいなどと宣うのであれば、経済界と政治家、メディアとのつまらぬ癒着構造を想像せざるをえないだろう。
原油高、原材料高と重なっている今、低燃費で省エネなものの価値が高騰している訳で、その分野でリードしている日本がわざわざ円安に誘導しなくても売れるよう、マーケティングなり売り方なりをもう少し工夫する方向にいかないのだろうか。
と考えたが、いかないんだろうなぁ。
結局のところ、世界に通用している分野が自動車やカメラなどの製品輸出の部分だけになりつつある現在、みんな彼らの言い分をバカみたいに聞いてしまうのだろう。
長期的に見れば、円安は、日本にとって不利である。とくに消費者一般には。
Googleがまたも新しいサービスを開始。
Google insights for search
今までどの国のどの地域の人が、どんなキーワードを検索してきたか、それを単語毎に比較できるという地味に凄いツール。
そこで、海外の人が日本についてどれくらい検索しているか、ちょいと調べてみようと思った。
まずは大メディアが喧伝する日本を代表する「世界の〜」さんたちの知名度を比較してみる。
調査スパンはここ一年間のデータで比較。
北野武vs宮崎駿vsイチローvs村上春樹vs村上隆 (世界編)
イチローが一番人気なのはアメリカ人がたくさん検索しているからだ。米国と英国を比べれば一目瞭然。
北野武vs宮崎駿vsイチローvs村上春樹vs村上隆 (アメリカ編)
北野武vs宮崎駿vsイチローvs村上春樹vs村上隆 (イギリス編)
武はイタリアとフランスではそこそこ人気だった。パヤオよりは下だけど。
アメリカでは村上春樹より村上隆の方が検索されていることは意外だった。
なるほど。しかし上記5人では所詮日本人同士の話。ここはひとつ二次元の世界から代表者を呼んで比較してみることにした。
彼女の名は「涼宮ハルヒ」。
北野武vs宮崎駿vsイチローvs村上春樹vs涼宮ハルヒ(アメリカ編)
北野武vs宮崎駿vsイチローvs村上春樹vs涼宮ハルヒ(イギリス編)
まぁなんと云うか、3次元の皆様は惨敗ですね。アメリカでは超人イチローがかろうじてグラフが交差する瞬間があったくらいか。。。
いや、やはり人だけで比較するとわかりずらい。そこでここで日本を代表する食文化「寿司」を混ぜてみた。
可哀想だが不人気の北野武と交替。
寿司vs宮崎駿vsイチローvs村上春樹vs涼宮ハルヒ(アメリカ)
これまた圧倒的ですね。やはり食い物は強い、って当たり前か。
どうやら人では世界に打って出ることはできないみたい。そういうわけで、最後に世界最強のブランドと日本を代表するブランド、そして今までの比較のために日本を代表する文化キーワードを混入する。
BMWvsTOYOTAvs寿司vsWiivsHENTAI (世界編)
さすがに拮抗。
BMWvsTOYOTAvs寿司vsWiivsHENTAI (アメリカ編) ヘンタイとBMWが拮抗している・・・
BMWvsTOYOTAvs寿司vsWiivsHENTAI (イギリス編) Wiiが大人気!
BMWvsTOYOTAvs寿司vsWiivsHENTAI (フランス編) TOYOTA < BMW < HENTAI < Wii
BMWvsTOYOTAvs寿司vsWiivsHENTAI (イタリア編) もう駄目だ・・・
全般的にBMWブランドに勝てることは稀ですね。日本製品はメディアが伝えているほど超絶に凄い物ではないということか。壊れないとか頑丈というマイナスをゼロにする力より、ゼロからプラスにする力が必要なのではと思う。
このツールが全て正しいわけではないけれど、一つの客観的な指標になるはず。
これでまた一部メディアに踊らされないための方法が増えた訳だ。
著者は、度々TVタックルにも登場する孔子75代直系子孫の孔健。
普段中国という国が碌でもないところだと考えている僕にとって、この本は少しずれた視点を与えてくれた。けれどもやはり碌でもない国家であることは間違いないと云える。
がしかし、現実的なところで、仕事のためには付き合わなければいけない相手、というのを強く認識できる本である。
書中でインタビューを受ける某中国人が述べる通り、日本と中国は正反対である。
そして現在の日中関係の問題は、お互いが近い存在だと勘違いしているところにある、というところが重要だ。
まずそのところから入らないといけない。
正直云ってアサヒや毎日のような売国メディアは、中国にとっても悪影響を与えているのではないかと思える。
簡単にばれてしまう中華幻想をばらまいて一体彼らはどうするつもりなのだろうか。
結局のところ人を動かすのが食い扶持であり、つまり金である。
そういう現実的な視点に経てば中国とどう渡り合えばいいか、対応していくこともできるだろう。
しかし、この本の雰囲気からの感想では有るが、日中両国にとって韓国のプレゼンスは本当に低いんだなと思った。
なぜなら、日中両国の長所を合わせたら、韓国の役回りがなくなってしまうからである。
読んでいて、なんとなくそんなことを思った次第。
現在自民党の中川秀直が進める「1000万人移民政策」については僕は反対である。
理由として、日本の目指すべき労働構造が物量に頼る産業ではなく、高付加価値製品の創出にあるわけで、大量の移民を入れる必要がないからである。もし受け入れたとしても、高齢化社会に対応するためのサービス業、つまりは介護士や看護師などの技能職であり、単純労働者ではない。そして看護師1000万人も必要かと言えばそんなに必要なわけがない。
そもそも日本について知らなかったり、悪い感情しかないような連中を移民として受け入れる前に、やるべきことがある。
それは観光の促進と、パブリック・ディプロマシーといわれる文化外交である。
多くの外人に日本を体験してもらい、気に入った人が日本に住めばいいと思う。ただそれだけだ。
日本には多くの観光産業が有るのは事実であるわけだが、ただその多くはヨーロッパの美しい計画的な都市や美術館というよりも、商店や旅館のサービス、渋谷や原宿、または秋葉原と言ったカオスな文化、つまりはソフトな部分に強みがあることをよくよく理解をした方がいい。
ソースは忘れてしまって申し訳ないが、昔サッチャー元英国首相が日本を訪れたとき、日本政府の役人はデジカメの工場を視察させようとした。しかしサッチャー元首相は「私は渋谷や原宿の若者が見たいのよ!」と強く要望を出したという逸話もあったとかなかったとか(本当にうろ覚え・・・)。
日本という土壌を整えつつ、文化外交を行うことによって親日・知日派を育てることが大事である。移民政策を考えるのは百年後でも構わないだろう。
大体日本は人口が多い。8000万人くらいでちょうどいい。
また最後に。
日本に資源が無いといわれて久しいが、もっとも貴重な資源が豊富にあることに気付いてない。というか当たり前過ぎてそもそも資源だとすら知らないのではないだろうか。
それは「水」だ。
水と空気はタダなんて言われてるくらいだが、世界では水不足の地域は多く、しかも安全に使える水資源となるともっと少ない。このメリットについてを政府がどう考えているかは知らない。
けれども、水と空気と食料が安全で治安が良いです、と宣伝すれば、わざわざこちらから移民1000万人!などと言わなくとも勝手に来るだろう。でもどうせ宣伝するならば、日本に著しく足りていない人材(真の学術エリート)の宝庫であるアイビーリーグや欧州の名門大学で行うのが適切だろう。
随分な長文になってしまった。
思いついた時にでもこまめに書いていればもっとうまくまとめられたであろう。
こういうときは強引にまとめる。
- 移民1000万人は必要ない
- 観光に力を入れろ
- 水と空気と食料が安全で治安がいいことをアピールしろ
- とくに知日派を育てやすい土壌にある名門大学でアピールしろ